はじめに
Quarto(別にR Markdownでも同じですが)ではマークダウン記法を使います。
僕もRAブートキャンプでR Markdownと衝撃の出会い()を果たしてから早1年、途中Quartoに浮気しながらマークダウンについて勉強してきました(経済の勉強をしろ)。
そこで、今回はマークダウンについてまとめます。これまでちょこちょこと紹介を挟みながらやってきましたが、今回は論文とかHTMLとか出力にこだわらず、ひたすらマークダウンについてまとめます。
基本はQuarto公式ガイドに沿っていますが、なるべく使う順にまとめます。
大前提として、改行したいときは1行空行を入れます。コード上で改行しても出力には反映されません。
見出し
コード
# Heading 1
## Heading 2
### Heading 3
#
の数によって見出しのレベルが決まります。基本は3段くらい使えば事足りると思いますが、それ以降もいけます。
箇条書き
2種類あります。順序なしリストと順序付きリストです。基本的には以下の書き方です。
コード | 出力 |
---|---|
|
|
|
|
本文では改行するのに空行が必要でしたが、箇条書きの場合空行は要りません1。順序付きリストの場合、全ての行頭を1.
で揃えることで、自動的に番号を振ってくれます。0から始めたければ全て0.
で書けば大丈夫です。
間にコード等を挟む場合は空行を入れた方が見やすいかもですね。また、間にコードや図などを挟むと連続番号がリセットされるので、その場合は手動で振る方が簡単かもしれません。
図

ご覧の通り、[ ]
の中は図のキャプションで、( )
の中はファイル名です。ファイル名のところは、必要に応じてパスを追加してください2。例えば、今コードがあるところにimage
というフォルダがあって、その中にcomputer_man4_laugh.png
がある場合は、(image/computer_man4_laugh.png)
とする必要があります。
数式
基本的には\(\LaTeX\)表記です。$$
で数式を挟むことで数式を挿入できます。
$$
Y_{it} = \beta (Treat \times Post)_{it} + \gamma_i + \delta_t + \varepsilon_{it} $$
\[ Y_{it} = \beta (Treat \times Post)_{it} + \gamma_i + \delta_t + \varepsilon_{it} \]
文中に\(Y = 5X\)のように式を入れたい場合は、ドルマーク1つで$Y = 5X$
とすればOKです。
リンク
[Yosuke Abe](https://yo5uke.github.io/)
[ ]
でタイトルを囲んで( )
内にリンクを記述します。
URLをそのまま表示したいときは次のようにします。
<https://yo5uke.github.io/>
脚注
[これは脚注] これは本文^
これは本文3
脚注にもいろいろな書き方はあるのですが、これは脚注番号を自動で振ってくれるので、番号を気にせず書けておすすめです。
コード
普通に実行する場合は通常のチャンクで問題ありませんが、実行はせずコードだけ示したいこともあるかと思います。その場合は次の書き方でできます。
``` r
plot(cars)
```
通常のチャンクではr
の部分は{r}
となっていると思いますが、{ }
を外すことで言語を指定しつつコードのみを提示できます。また、
ここがfilename
plot(cars)
このようにfilenameを付けたい場合は、
``` {.r filename="ここがfilename"}
plot(cars)
```
とすることで可能です。{.r}
はr
と同じです。コードのみを表示します。
文中にコードを入れる場合は、`
で挟むとできます。`plot(cars)`
のように書きます。
改ページ
ページ1
{{< pagebreak >}}
ページ2
または、\(\LaTeX\)を使っている場合は\newpage
でもできます。\pagebreak
でもできます。二つは微妙に異なるので、違いはググってみてください。
Calloutブロック
これを入れるためには、以下のように書きます。
::: {.callout-note}## ここがキャプションです。
`note`の他に、`tip`、`warning`、`caution`、そして`important`があります。
:::
{.callout-note}
の部分を{.callout-note collapse=true}
にすると折りたたみ可能なブロックになります。
参考文献
Zotero等を使ってreferences.bib
ファイル4を作成し、コードと同じディレクトリに置いてあるとします。
YAMLヘッダーで次のように設定します。
---
title: "Title"
author: "Author"
format: pdf
bibliography: references.bib
---
.bib
ファイルの中身は次のようになっているので、本文中で@lamport1994latex
と書けば本文内で参照できます。
@article{lamport1994latex,
title={LaTeX: A Document Preparation System},
author={Lamport, Leslie},
journal={Addison-Wesley},
year={1994},
volume={2}
}
おわりに
ここまで個人的によく使うマークダウン記法についてまとめました。
僕自身もいろいろ書いていく中で使うものが出てくると思うので、適宜追記していきます。